<日本弥栄の会より転載>
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玉響放談 【第10回】 日本の伝統武道 最後の達人 初見良昭 初見良昭×中矢伸一
20年以上、世界各国で武術を指導し、40万人もの門弟をもつ古武術道場「武神館」の創始者である初見良昭師。「命がけ」の実戦を想定した武術の達人で、その動きにはまったく淀みがなく、かつ相手を叩き伏せる。川や風のようにゆったりと、あるいは勢いよく、自由な動きにも見える日本的な「静かなる動き」は見るものを圧倒する。
大切なことは言葉では教えられない。「響き」「感覚」を磨き、自分自身で獲得せよ。物事の本質に鋭く迫る、飾り気なしのその教えだから心に響く。師に対して?学ぶ者?としての重要な心構えも自ずと感じ取ることができる。高い精神を目指す日本人に必読の対談。
■ 伝統を守る
■ ?精神的?格闘技
■ 言葉ではなく「響き」で
■ 忍術の伝承と極意
■ 日本の常識を捨てる
■ 「自分」が肝要
■ 国を超えた響き
初見良昭(はつみまさあき)
1931年生、千葉県出身。幼少の頃より空手、柔道(講道館柔道5段)、ボクシング、古武道、銃剣道など様々な格闘技・武道を修行。27歳の折、“最後の実戦忍者”と呼ばれた高松寿嗣に師事。その後15年間古武道の修行に励む。1958年(昭和33年)、高松から九流派を継承するに至る。この九流派を統合したものを「武神館武道」と名づけ、道場を創設。日本の伝統武道最後の達人と称され、忍者の初見宗家として世界に数十万人の弟子を持つ。その中には軍の特殊部隊に属する者や国家組織のメンバーなどのエリートたちも多い。欧米の政界有力者とも数多くの親交がある。海外では最も有名な日本人の一人。
<転載終わり>
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最近の月刊『玉響』は内容が充実していて、とても面白いと評判ですが、特に今月号は心躍る内容でした。初見先生は世界中に弟子が40万人もいるそうですが、その哲学は実戦を通して培ってきたことが分ります。長い間ご自分でやって来たことなので、言葉に重みがあります。そして読んでいてとても愉快でした。何度も笑ってしまいました。
私は学生時代に、合気道部に所属していましたので、養神館の塩田剛三先生から何度か直接ご指導いただきました。塩田先生の技は、初見先生の技と相通ずるところがあります。技の形は違いますが、タイミングは全く同じです。本当の達人というのは静かでしかも余裕がありますね。
わざと転んでいるように見えるかも知れませんけどね。本当にすごかったですよ、もう亡くなられましたが。先生の技が懐かしいです。