<live door News から転載>
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炭水化物が単純な悪者じゃないと。
アメリカでも日本でも、「◯◯ダイエットが一番効果がある」とダイエットや健康ブームに乗って、さまざまな理論が流行っては消え、流行っては消えを繰り返しています。
ただその中でも、炭水化物の摂取を極端に減らす「炭水化物ダイエット」は長い間人気を獲得しています。そして、その炭水化物の摂りすぎは糖尿病や肥満、心血管疾患にも繋がると指摘されています。
結構な心臓を持つチマネ族
そんな中、南米の原住民チマネ族が、世界で最も健康な心臓を持つことが最新の研究結果からわかりました。ところが彼らの食生活を見てみると、なんと摂取する食事の約7割ほどが炭水化物であることが判明し、研究者たちを驚かせています。もちろん、炭水化物をたくさん取れば心臓に良いというような話ではありません。健康を理解するためには、運動と食事というライフスタイル全体を捉えないといけない、ということです。
医学雑誌「The Lancet」に発表された論文では、2014年7月と2015年9月に行なわれた実験について詳細に説明しています。ボリビアの熱帯雨林に住むチマネ族705人を対象に、彼らの冠動脈石灰化スコア(CACスコア)を検査しました。この検査によって血栓の兆候を見つけることができ、心臓発作の可能性を推測することができます。スコアが100から400の場合、軽度の冠動脈疾患を発症する可能性が高いとされています。チマネ族の研究結果は以下のようになっています。
596人(85%)がCACスコア0。89人(13%)がCACスコア1から100。
20人(3%)がCACスコア100より上。
75歳以上に限って検査結果を見ると:
31人(65%)がCACスコア0。
CACスコアが100より上だったのはたった4人(8%)。これは先進工業国の人口と比べると1/5の値。
そうなんです、検査に参加したチマネ族の85%が0というスコアを叩き出しているんです。
1日に1万6000歩の運動量
その秘訣はどうもお医者さんたちが長らくずっと言い続けていたことを、彼らがちゃんと実践できている点にあるようです。それはどんな生活かというと...
タバコを吸わず、お酒も飲みません。そして1日に1万6000歩から1万7000歩は歩くそうです。60歳以上の人も平均して1万5000歩は歩くというから驚き。平均的なアメリカ人は1日に5,000歩を歩くとされています。比べてみるとその多さがわかりますね。
そう、不摂生をせず、毎日ちゃんと運動をしているんですね。
この研究結果を報道するBBCは彼らの食事内容についても紹介しています。
・彼らの食事の17%は野生の豚、バク、カピバラといった猟の獲物です。・7%はピラニアやナマズといった淡水魚。
・残りの大部分は家族で営む畑で育てた米、とうもろこし、キャッサバの根、プランテインです。
・これに採集した果物やナッツ類が加わります。
・カロリーの72%は炭水化物から(アメリカでは52%)。
・14%は脂質から(アメリカでは34%)。またチマネ族は飽和脂質の摂取量が少なくなっています。
・アメリカ人、チマネ族、共にカロリーの14%はプロテインから来ています。しかしチマネ族はより赤身の肉を摂取します。
これを見ると炭水化物が非常に多いことがわかりますね。それでもチマネ族が極めて健康的な心臓を持っていることは驚きなわけです。
だからといって、工業先進国に住む我々が炭水化物をたくさん食べるべきかというとそういう訳ではありません。科学者たちは彼らの運動量の多さにその秘訣があると考えているようです。
遺伝子ではなく、生活習慣がリスク要素
カリフォルニア大学サンタバーバラ校の人類学教授であるMichael Gurvenさんは、BBCに次のように語っています。
実際に、チマネ族がモーター付カヌーや加工食品と出会って以来、コレステロールのレベルが上昇していると研究でも述べられています。
なおAl Jazeeraの取材に対して、スウェーデンのリンネ大学の心臓専門医であるJoep Perk博士は、今回の研究を見て「心臓の疾患に関して、人々は自分の遺伝子を原因だと責める傾向があるが、今回の研究によって両親ではなくて自分のライフスタイルを責めるしかないということがわかった」と述べています。
アイタタタ...その通りです。
・宇宙では人間の目も心臓も変化してしまう
・心臓を握りしめてくれる空気圧ロボットハンドが鼓動を生み出す(閲覧注意)
image: Aadarsh AeKae / Shutterstock.com
source: The Lancet, BBC, Al Jazeera
Rhett Jones - Gizmodo US[原文]
(塚本 紺)
<転載終わり>
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ここ数年、ライザップなど低糖質ダイエットが人気を博しています(今期は70億円の赤字の見込み)。炭水化物を制限するダイエットとのことですが、いろいろと調べるとかなり問題の多いことが分かりました。
まず、低糖質ダイエットとはどのようなものなのか、ウィキペディア(インターネットの百科事典)で調べてみました。低糖質ダイエットでは記述がなかったので、同じダイエット方法である低炭水化物ダイエットについて抜粋を記載します。
『低炭水化物ダイエットとは、肥満や糖尿病の治療を目的として炭水化物の摂取比率や摂取量を制限する食餌療法である。低糖質食、糖質制限食、ローカーボ・ダイエットとも呼ばれる。本質的には炭水化物で摂取していたエネルギーをタンパク質と脂質に置き換える食事法である。2015年頃からロカボという略語でも浸透している。
通常、推奨される炭水化物の摂取基準は60パーセント前後である。世界保健機関は60~75パーセントの範囲を目標としている。体重をコントロールする目的での炭水化物摂取制限には人気があるが、その長期的な健康上の利点やリスクについては議論されており、複数の研究を分析して長期的には総死亡率が上昇するとの報告がある。低炭水化物ダイエットでは、便秘や頭痛、口臭、筋けいれん、下痢、脱力感、発疹がより頻繁に見られるとの報告がある。糖尿病では2013年に日本糖尿病学会は推奨できないと提言した。』
このように低糖質ダイエットとは、ご飯やパン、うどん、そば、パスタ、ピザ、お好み焼き、ジャガイモ、人参、玉ねぎ、せんべい、ケーキ、クッキー、チョコレート、饅頭、果物、豆乳、ビール、ワイン、日本酒などを摂取せず、その代わりにステーキやから揚げ、ハンバーグ、魚、卵、大豆製品、野菜(葉物)、海草、キノコ、焼酎、ウイスキーなどを摂るという方法です。
■ 低糖質ダイエット10ヶ条
ライザップの低糖質ダイエット10ヶ条は以下になります。
1. 肉・魚・卵・大豆製品・チーズなどから、たんぱく質はしっかり補給する
2. ブランパン(低糖質パン)や糖質0麺を主食として代用する
3. 春雨やじゃがいもなどのでんぷんを多く含む食品もNG
4. 牛乳、野菜ジュースはNG!無糖コーヒーやお茶、水、無調整豆乳はOK
5. 野菜(葉物のみ)・海藻・キノコ類は積極的に食べる
6. オリーブ油や魚油から良質な脂質も積極的にとる
7. マヨネーズやバターは適量使ってOK。砂糖・みりん・ソース・ケチャップはNG
8. 焼酎やウイスキーはOK!ビールや日本酒、ワイン(甘口)はNG
9. 間食はOK。適量のチーズやナッツがオススメ
10. やむを得ず主食をとるなら、玄米・全粒粉パン・そばなどの低GI食品を少量
ご飯や麺類などの炭水化物はNGですが、肉類などは相当な量を食べてもいいそうです。ライザップのホームページには、ステーキなら毎日600gも食べていいと記載されています。から揚げなら数十個になります。ほとんど肉食べ放題です。
■ 糖質賛成派 vs 糖質反対派
次に低糖質ダイエットまたは糖質制限の書籍を読んでみました。糖質制限を推奨している書籍では、『人類最強の糖質制限論(江部康二著)』『炭水化物が人類を滅ぼす(夏井睦著)』『糖質制限の真実(山田悟著)』『糖質制限ダイエットで何の苦もなく糖尿病に勝った!(桐山秀樹著)』『日本人の9割が誤解している糖質制限(牧田善二著)』『世にも美しいダイエット(宮本美智子著)』の6冊。
糖質制限に異議を唱えている書籍では、『糖質制限は危険!(石原結實著)』『世にも恐ろしい糖質制限食ダイエット(幕内秀夫著)』の2冊です。
8冊の書籍を読んでみて、糖質制限推奨派と反対派の主張を、2項目考察してみました。
① 老化の原因は?
<糖質制限推奨派の意見:老化を促進するのは糖である>
『糖とたんぱく質が一緒に加熱されたときに生ずるAGEs(終末糖化産物)は、60兆個の細胞を傷つけ、コラーゲンを破壊し、種々の臓器の老化を促進する。その結果、シミ、シワ、腰痛、膝痛、アルツハイマー病、パーキンソン病、腎不全、白内障を誘発する。その食事は、魚の煮付けやドーナッツ、ホットケーキ、パン、フライドポテトなどである。』
<糖質制限反対派の意見:食べ過ぎが老化を促進する>
『血液中の糖分が多くなり過ぎると、血管の壁を傷つけ、動脈硬化を促進させる。しかし、肉類を食すことの方が、糖分よりも動脈硬化を招きやすい。糖分とたんぱく質を細胞が必要な量だけ摂るのであれば、AGEsが合成されることはない。AGEsの生産は、糖やたんぱく質の摂りすぎが原因である。つまり「食べすぎ」だということである。』
② 人類の主食は?
<糖質制限推奨派の意見:人類は元々肉食動物である>
『人類300万年の歴史は、狩猟を中心とする肉食の歴史であった。日本人も稲作が始まる前までは、狩猟や漁労によって得られる獣肉や魚介を中心に食していた。よって、糖(炭水化物)を主食としている期間は、肉を主食としていた期間よりずっと短く、人間の体は植物食になじんでいない。つまり、人間の健康・生命にとっては、肉が最も重要であり、糖(炭水化物)は不要である。』
<糖質制限反対派の意見:人類は元々炭水化物を主食にしてきた>
『最近、科学的な分析技術が急速に進み、縄文人が何を食べていたのかがはっきり分かるようになってきた。縄文人の人骨のコラーゲンを分析することで、植物性たんぱく質や動物性たんぱく質をどの程度とってきたかが分かる。その研究の結果、重量比にして60~70%が植物性の食品、肉や魚などの動物性食品は10~20%しか食べていなかったことが分かった。そして、植物性の食品の中でも、木の実の堅果類(けんかるい)と呼ばれるドングリ、クルミ、トチなどの実を多く食べていたことが分かった。ドングリには約75%の糖質が含まれており、玄米の73%とほぼ同じである。国立歴史博物館教授の西本豊弘氏によれば、縄文時代ではシカやイノシシのような大きな動物は、せいぜい一家族あたり、年に1、2頭とれるかどうかで、食料の大部分が植物性だった。』
相反する主張を紹介しましたが、皆さんはどう思われたでしょうか。糖質制限は、かなり極端なダイエット方法だと思った方が多いのではないでしょうか。
8冊の書籍を読み、総合的に考察した結果、ご飯などの主食をほとんど摂らず、代わりにステーキやから揚げ、ハンバーグなどの肉類を大量に摂取する食生活を長期間行うと、痩せたとしても、脳梗塞や、心筋梗塞、糖尿病、ガンなどの病気になりやすいということが分かりました。
毎日ステーキを600gも食べて、焼酎やウイスキーを飲めるというのは、肉好きの男性にとっては歓迎できるダイエット方法かもしれませんね。反対に、ケーキやクッキー、チョコレート、アイスクリーム、菓子パンなどが食べられないので、女性はあまり実践したくないのではないでしょうか。
■ 命の危険もある低糖質ダイエット
私が読んだ『糖質制限ダイエットで何の苦もなく糖尿病に勝った!』の著者である桐山秀樹氏は、2016年2月に心不全でこの世を去りました。享年62歳。米やパン、うどんやそばなどの糖質の量を減らす「糖質制限ダイエット」について20冊以上の本を著し、自身もその実践者として知られた存在でした。“糖質以外ならいくらでも摂取して良し”というのが売りのこのダイエット法を実践していたため、不足したカロリーを補うため、肉や揚げ物などを大量に食べていたそうです。
また、20年前には、宮本美智子氏が脳出血で倒れ、翌年6月、多臓器不全で亡くなりました。享年51歳。私が読んだ『世にも美しいダイエット』というベストセラー本の著者です。宮本氏もご飯やそば、いも類、ケーキなどの炭水化物を徹底して摂らなかったそうです。炭水化物を摂らず、肉ばかり食べていては、心不全や脳出血になるのも頷けます。
ダイエットで健康を損ねてしまっては、まったく意味がないのではないでしょうか。太っているので痩せたいという願望は理解できますが、病気になってしまっては本末転倒です。8冊の本を読んでみて、「五穀・野菜を腹八分でよく噛む」食生活がベストであると改めて思いました。まさに日月神示にある通りです。