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  塚澤氏コラム

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<塚澤氏コラムより転載>

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衆議院総選挙の本当の争点?

 

「かつての自民党とは次元の違うデフレ脱却政策を推進する」「建設国債は日銀に全部買ってもらう」「輪転機を回して無制限にお札をする」「日銀総裁には大胆な金融緩和をする人になってもらう」との安倍自民党総裁の発言で円安・株高の「安倍相場」が起きている。誰が安倍総裁の経済プレーンなのかは知らないが、「建設国債」までも日銀に引き受けさせるとは、かなりの極論でマーケットを刺激していることは確か。

 

こうした議論ができる背景は、日本国民がせっせと貯めた個人金融資産があるからに他ならない。個人金融資産を担保に国が借金をしてもハイパーインフレなど起きないと考えているのだろう。2012年3月末の個人金融資産残高は前年比+0.7%増の1513兆円、現預金はこのうち55%を占めて835兆円。残りは保険・年金27.9%、株式6.5%、投資信託4%など。3割弱は保険・年金であり、国債に置き換わっても何とかなる個人金融資産は7割の1060兆円程度。国債発行残高がGDPの約2倍の1000兆円に迫っているが、毎年50兆円のペースで借金が積み重なっている現状から「不足」が目前に迫っていることは確か。今回の安倍総裁の金融極論を実施するとその時期が前倒しになることを意味する。

 

ある程度自由になる個人金融資産を国債残高が超えると「不足」分はフローで稼ぐしかなくなる。だが、そのフローの指標となる経常収支は赤字転落寸前。経常収支とは、貿易収支と所得収支の合計(正確にはサービス収支、経常移転収支も加えるが金額が小さい)。財務省が8月8日発表した12年上期(1〜6月)の国際収支速報によると、海外とのモノやサービスの取引状況を示す経常収支の黒字額は前年同期比-45%減の3兆366億円。火力発電燃料の輸入急増で貿易赤字が急激に膨らんだためで、経常黒字額は現行統計で比較可能な1985年以降で上期ベースとして過去最少額に落ち込んだ。減少率も同じく上期ベースでは過去最大となっている。

 

経済学者のクローサーが唱えた『発展段階説』。発展段階説とは、簡単に言うと一国の発展と国際収支とが非常に密接な関係にあり、国は国際収支動向により6つの段階を経て発展していくというもの。

 

?.未成熟な債務国 、

?.成熟した債務国 、

?. 債務返済国 、

?. 未成熟な債権国 、

?. 成熟した債権国 、

?. 債権取崩国。

 

日本は5段階目の成熟した債権国から最終段階の債権取崩国に移行目前。ちなみに、この最終段階にはイギリス、米国が入っている。

このようなストック、フローともに限界まできている状況で安倍総裁が発言する金融極論は本当に実現できるのだろうか?仮に、この金融極論を実施したら最初はデフレ脱却で円安・株高とはなるが、「インフレターゲット2〜3%」といった心地よい水準で止めることはできないのではないだろうか?むしろ、ハイパーインフレの入り口に日本国民が立たされるような気がする。

 

だが、それは経済学者のクローサーが唱えた『発展段階説』の定めとして諦めなければならないことなのか。また、日本国民にその覚悟はできているのだろうか?今回の衆議院選挙の争点をマスコミは、消費税増税・減税、反原発・原発推進、TPP参加・不参加と云えているが、本当の争点は実はここあるように思われるのだが。

<転載終わり>

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 一連の安倍総裁の金融緩和発言により、円安・株高になっているようですが、多くの国民もこれを歓迎する傾向があるように思います。選挙が始まる前は、原発やTPP、増税が争点になっていましたが、安倍発言はそれらを吹き飛ばしてしまったかのようです。「やはり景気が良くならないとね」という話しを最近よく耳にします。原発やTPP、増税も大事だとは思うけど、根本の景気が悪いままだとどうにもならないでしょ、ということです。

 金融緩和政策で円安・株高になったとしても、TPPを締結すれば、その後アメリカ企業に不当に訴えられ、賠償金を払うはめになるのですが。そうなればあり地獄です。  

 あるいは、塚澤氏が言われるように、インフレターゲットの2%〜3%で収まってくれていればいいですが、それを超えて行ってしまうこともあると思います。

 副島氏の「ぶり返す世界恐慌と軍事衝突」を読みましたが、それにはこれからは円高に向かっていくとありました。2013年中には1ドル=60円になると予言されています。

 様々な予測がありますが、それも政治判断により変化していくのでしょう。そういう意味では来週の選挙は大きな転換点になると思います。自民党が票を伸ばすと思いますが、どこまでいくことか。公明党がくっついていますので、政治の主導権は握ると思います。そうなれば金融緩和政策を実行することになると思います。

 それにしても、日本精神や文化、愛国心、国防などの国としての根本について訴える政党がないのが寂しいです。幸福の科学に訴えられても興ざめするだけですね。宗教はもう終わりです。今月号の月刊『玉響』には痛快な記事が載ってますので、是非読んでみてください。

 

*12月16日は神社巡りサークルチーム関西135の活動日です。京都の吉田神社に皆で参拝します。その後夕方からま水倶楽部の加納社長を囲んで、直会を行います。相当多くの方々が集まりますので、参加を希望される方は大阪のリーダーのTさんまでご連絡ください。2012年を振り返り、皆で楽しく過ごしましょう。 

 

 

・T-Model 塚澤氏コラム


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