たくさんの感動を与えてくれたリオデジャネイロオリンピックが終わりました。普段はほとんどテレビは見ませんが、オリンピックは時々見ていました。今もテレビではオリンピックの名場面を流していますが、何度見てもいいですね。
今回のオリンピックは新たに獲得したメダルと、復活したメダルが印象的でした。オリンピックではじめて日本にメダルをもたらしたのは、卓球男子団体の銀メダルをはじめ、卓球男子シングルスの水谷選手、カヌー羽根田選手、バドミントン女子ダブルス高橋選手・松友選手、バドミントン女子シングルス奥原選手などでした。特に大逆転の末に勝利した高橋選手・松友選手はお見事でした。あとがないところからの5ポイント連取はまるで映画のようでした。「どうやって勝ったのか覚えていない」という高橋選手の言葉から、究極に集中していたことが分ります。空の境地ということかも知れません。
復活組では、テニスで96年ぶりにメダルを獲得した錦織選手の気合にはすごいものがありました。日本を背負って立つという気持ちで臨んだと話していたのが印象的でした。また、東京オリンピック以来52年ぶりにメダルを獲得した競泳男子800メートルリレーは圧巻でした。まさか自由形で世界3位に入るとは思ってもいませんでした。50年、60年前には、競泳は日本のお家芸だったのですが、それが復活したようです。「日本が表彰台に帰ってきました!」というアナウンサーの言葉を聞いて、これからの日本の将来を観る想いがしました。同じく体操男子団体でも、金メダルを獲得しました。こちらも内村選手の見事な大逆転で、勝利をおさめました。これも映画のようでした。できすぎですね。50年前は競泳と体操が日本のお家芸でしたが、リオではどちらも復活しました。まるで歴史が50年逆回転したかのようです。
陸上男子400mリレーも手に汗握りました。アメリカを抜いての堂々の世界2位は本当に立派です。日本人が短距離で世界のトップクラスに入れることを4人が証明してくれました。ボルト選手も感心した日本のバトンパスは、何度も練習を重ねたことにより、世界最高峰に到達したといえます。個人の力では世界には及ばないけれど、4人で息を合わせることにより世界2位になれたのだと思います。
柔道やレスリングも大活躍でしたね!伊調選手、登坂選手、土性選手は皆大逆転で勝利しています。伊調選手は最後の4秒で逆転勝ちしましたが、まさかの展開でした。どれだけ練習し、どれほどの重圧があったのかは本人しか分らないことです。
日ごろ仕事などでも諦めてしまうことがありますが、最後まで頑張れば、何とかなることを伊調選手が教えてくれました。長い人生では挫折することもありますが、続けることの大切さを改めて感じさせてくれました。
メダルを獲得して華やかな舞台に立つ選手もいますが、実際はメダルを取れなかった選手の方が圧倒的に多いわけです。たとえ40位であっても、オリンピックに出場し、競技を行なったことは誇れると思います。世界で40位はすごいことですよね。並みの人ではできないのは当たり前です。オリンピックに出場するために、毎日コツコツと練習や稽古をしてきたわけです。その過程というものは、人生の宝ではないでしょうか。金メダルを取ることはすばらしいことですが、それが長い人生において幸せをもたらすかは何ともいえません。メダルも大事ですが、その過程での努力も同じくらい大事なことだと思います。
長いような短いような人生ですが、スポーツに限らず努力したことはムダにはなっていないはずです。自分も仕事が忙しくてどうにもならないとき、学生時代の合気道部の稽古よりはマシだと思って、奮起することもあります。仕事がきつく、且つ上手くいかないときは、毎日100件の飛び込み営業をやっていたことを思い出すこともあります。こんな程度ではまだまだなのですが、キツかったことを思い出して奮起するのも一つの手ですね。
今後はパラリンピックが始まりますので、そちらも応援したいと思います。障害をもちながら競技を行なうには、大変な努力が裏に隠されていると思います。私のような健常者には理解できないことがたくさんあるはずです。その勇姿をぜひ応援したいと思います。